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パニックルーム

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David Fincher Festival、第四夜!!!!


「パニックルーム」。ついに観終わってしまった!


おおお、なんだかちょっとした達成感が!
そして、なんかちょっとした寂しさも!

さすがに4作続けてみると、コレで現時点でフェス終了~というのが少しさみしく感じるもんなんですね。まあ、監督さん死んでないんで次回作に期待するとして・・・

パニックルームですね。

公開は2002年、3年前でしたか~。僕はこの頃ちょうど映画館の映写室でバイトしてたので、バイト特権でタダで観させてもらった作品なんで、よく覚えてました。

この映画の公開当時の監督へのインタビュー(たしか「CUT」だったと思う)の中で、
「この映画は、あなた(D・フィンチャー)の作品の中で最もヒットする可能性があるのでは?」という質問がされてましたが、確かにこの作品、フィンチャー流ポップコーンムービーなのかもしれないなあと思いました。

とにかく、観やすい!!

「セブン」のようなグロ・サイコもナシ!、「ファイト・クラブ」のような難しさもなし!

話の筋も掴みやすいし、主人公は女性(ジョディ!!)だしと、なかなかとっつきやすい映画でした。おまけに、基本ワン・ロケーションだから観客が劇中迷子になることもナシ!


だけど・・・・


いっこ前の「ファイト・クラブ」で考えに考えた後の僕にとっては若干物足りない印象も・・・・。

まあ、魔法のような映像見てるだけで楽しめるんだけどね。









パニックルーム→高級住宅に設置された対侵入者用の緊急避難室。


この映画が公開された時に、映画の内容よりも「パニックルーム」の存在自体がモノ珍しかったのか、TVなどでかなり脚光をあびてたのをよく覚えてます。
大方は、「こんなモノがあれば安心ですよね~、でも高いから手が出ないけどね~」って方向で取り上げてて、割と好意的でした。僕はその受け止め方にちょっと違和感を感じていて・・・・「なんでだろ?」と思ってたんですが、今回観たときも、前に観たときも思い出したことがあったんです。

それはRadioheadのトム・ヨークのインタビューで、
ちょうどあの「OK COMPUTER」リリース直後、一曲目の「Airbag」の歌詞内容について触れた発言でした。

確かな内容はさすがに忘れましたが、覚えているのは「Airbagなんて冗談じゃない」「安全を買うために新しい技術をくっつけられて、その分車の代金は上がって、おかしくないか?だまされてないか?」(うろ覚えなので不確かですが・・・)

というものでした。
当時高校生だった僕にはトムの発言がよく分からなかったんですが、この映画を初めてみた時、ピーンときてこの発言を思い出しました。


よくよく考えたら、ほんとトム正解!だなあと思います。
確かに緊急事態は回避されるべきだけれど、そもそも論として何ゆえそんな緊急事態に直面するようなコトが起きるのか?という点についてはいつも置き去りにされているような気がします。

この映画、他の作品に比べてテーマ性が薄くって・・・。ほんとにお気楽に観られるポップコーンムービー寄りな作品だと思います。
いろいろ考えたけどやっぱ「安全をお金で買う不自然さ」がメインなのかなあ~というのが一番の感想でした。

それにしても、ジョディ・フォスターはキレイですね。
結構年もとってると思うんですが、劇中タンクトップ姿で格闘しててもキレイでした(胸元が開いててさ・・・・ああ悩ましい)。
それからフォレスト・ウィテカー。
なんというかアナタほど「気の弱そうに見える黒人さん」はいません。他の黒人俳優さんは大方マッチョか知的と勝手に思ってます。

前作の「ファイト・クラブ」と今作あたりでデビット・フィンチャーの真骨頂!曲芸カメラワークが炸裂しております。
なんといっても手すりの格子の間やコーヒーカップの取っ手の間をすり抜けるカメラ。
そして、地面や壁をズブズブッとすり抜けるカメラ。しかも全部1カット!
一体どうなっとるの?魔法だとしか思えませんが?
やっぱ、あんた現代のヒッチコックです。これからも魔法のカメラワークに注目です。

最後に、
通報受けて家を訪れる警官役で、人気ドラマ「24」のライアン・シャペル支部長(合掌!)がでてて、見っけ!でした。

長文、読んでいただきありがとうございました。
by marusun1224 | 2006-01-30 03:58 | マイ・フェス開催記
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